邦ロック再訪、ゆらゆら帝国 坂本慎太郎

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かつて、ゆらゆら帝国というロックバンドが在った。

洋楽からの影響を感じさせるオルタナティブでサイケデリックなサウンドと、ギターボーカル坂本慎太郎の気怠い歌声で人気を博すも、2010年3月31日、「完全にできあがってしまった」という理由で解散

あなたにはゆらゆら帝国のかっこよさ、わかるかい
 「どこがカッコいいのかよくわからんのだよね・・・」なんで?こんなにカッコいいのに!・・・そう答えたいところだけれども、そういう人の気持ちもよくわかる。  さて、そのゆらゆら帝国。ゆらゆら帝国なんていうワケのわからないバンド名に、眉毛とアゴがない男、腰まで伸びた黒髪の姫カットの男、そして近所の危ないオジサンみたい
ゆらゆら帝国「日本語のオリジナルロック」
ゆらゆら帝国 「日本語のオリジナルロック」とはなんだったのか

詳しい経歴はWikipediaや、上記BASEMENT-TIMESの記事(とても良い内容です)を参照してもらうことにして、ここではギターボーカル坂本慎太郎のソロ活動に焦点を当てて紹介したい。

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ゆら帝時代との違い

坂本慎太郎 – まともがわからない

ゆらゆら帝国時代の楽曲との最大の違いは「よりソフトロックぽさが増した」ことだろう。

ゆらゆら帝国 – ゆらゆら帝国で考え中

ゆらゆら帝国時代の楽曲はまさにロック・サウンドであった。国内でいうと奥田民生やエレファントカシマシのような、激しいビートにうねるようなベース・ラインが乗るものが、リード曲であった。

ゆらゆら帝国 – ズックにロック

このようなイメージであった。

しかし、彼らのラストアルバム『空洞です』では一転して軽いクリーン・ギターとスローなグルーヴ主体となった。

そのため、この『空洞です』はファンの中でも評価が高いが、はじめてゆらゆら帝国を聴くときには勧められないことが多い。『3×3×3』などのほうがロック然として聴きやすいだろう。

(Apple Musicでの配信がないため非公式動画を貼ることご了承願いたい)

The Beatlesに代表される60年代ロックの香りを感じさせるサウンドで、実に聴きやすくなっている。

しかし、冒頭に貼った「空洞です」に良さを感じた人にこそ、坂本慎太郎を勧めたい

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ソフトロック、AOR然。

君はそうきめた – 坂本慎太郎

坂本慎太郎のソロ楽曲はどれも、一度聴いて惹き込まれるようなキャッチーさは無い。しかし、一度聴けば耳にこびりついてしまうような、不思議な魅力がある。

特にアルバム『幻とのつきあい方』はおすすめ。

ボンゴを中心としたゆったりとしたパーカッシブなグルーヴにミニマルなベースラインが絡み、いつまでも聴いていられるようなサウンドに仕上がっている。

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ナンセンスな歌詞

死者より – 坂本慎太郎

この曲はクイーカやブラスが入り、ゆらゆら帝国では無かったサウンドが楽しめる。彼の書く歌詞は、井上陽水を彷彿とさせるようなナンセンスさを感じさせるのだ。

かんだりかまれたりかみちぎられたり
たべられたりたべたものはきだしたり
なんどもすわれたりなめまわされたり
いきなりのみこんだものはきだしたり

いきものって めんどくさい
いきものめ いきものどもめ

この曲はタイトルどおり死者の目線から「いきもの」を俯瞰したものとなっていて、食物連鎖を揶揄するものになっている。こういうの、いいですね。たまのような不毛さを感じる。

たま – さよなら人類

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できれば愛を

できれば愛を – 坂本慎太郎

上は2016年に出た坂本慎太郎の3rdアルバム『できれば愛を』の表題曲「できれば愛を」のスタジオライブ動画である。

『幻とのつきあい方』でもそうであったが、坂本慎太郎には「愛」について謙虚に歌う歌が多い。このゆらゆら帝国から継承するある種の「適当さ」が、肩の力を抜いて聴くことを助けているのではないだろうか。

上の動画で絶妙なグルーヴのドラムを叩く菅沼雄太は、ハナレグミにも参加するドラマー。ほかにもスライド・ギターを使うなど、ソロであることを最大限活かしたアレンジとなっている。

坂本慎太郎はインタビューでこのアルバムについて以下のように語っている。

 

今回バンドで練習してる時も、「文化祭とかで出てるギャルバンみたいな感じの気分でお願いします」って言ってたんですけど(笑)。ドラムの人(菅沼雄太)に「曲がそもそも文化祭やギャルバンの曲じゃないので難しいです」と言われて(笑)。「そこをなんとかお願いします」って言って(笑)。でもすごくかっこいい感じになったんですよ。ベースも余裕で弾くんじゃなくて一生懸命追いかけるみたいな感じで、ドラムも一個一個確かめながらやってる感じで。それはかなり出てるんじゃないかな。

引用元:

言ってしまえば「ヘタウマな感じ」の演奏が、より彼の曲の魅力を引き立てているのではないだろうか。

おわり。

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