あのちゃんの可愛さだけが取り上げられがち(?)な地下アイドルグループ「ゆるめるモ!」。僕があのちゃんを知ったのは一昨年(2016年)の正月にやっていたアイドルサミット2016でだが、今見てもヤベーヤツである。
最後まで見てて印象に残ったの出演者の中であのちゃんだけだったしな。
あ、特別枠で出演していたねむちゃんが可愛さは優勝でした。
おそらく、この記事を読んでいる75%のメンズは上記画像の左から2番目に惹かれてこの記事を開いてくれたのだろう。
しかし、あのちゃんがキッカケでゆるめるモ!を聴き出すと大抵他のメンバーにハマっているもの。最上もがキッカケででんぱ組.incを知って次第にピンキー、みりんやりさちーを好きになるヤツである。
というわけで、今回はMVを貼りまくるとともにメンバーの画像と名前を書くことで読者諸君にゆるめるモ!を箱推しさせたい。よろしく頼んだ。
ゆるめるモ!について
ゆるめるモ!は4人組ニューウェーブ・アイドルグループ。上記アーティスト画像の左からしふぉん(赤)、あの(水色)、ようなぴ(白)、けちょん(紫)である。覚えましたか?
キャッチコピーは「みんなのハートをゆるめにきました!私たち、ゆるめる、モ~」。英語表記は“You’ll Melt More!”。
……と、こんなことWikipedia見れば載っているので、詳しく知りたい人はそちらへ。音楽について書いていきたい。
トーキング・ヘッズがアイドルだったら。ゆるめるモ! – 「NEW WAVE STAR」
まず、何も言わずに上の曲「NEW WAVE STAR(ニュー・ウェーブ・スター)」を再生していただきたい。(曲は0:33~)
こ、これは完全に、ニューウェーブ・ポストパンクの巨匠、トーキング・ヘッズ(Talking Heads)じゃんか~~!!! ベースのティナちゃんが可愛い、トーキング・ヘッズじゃんよ~~~!!!!
(参考曲:Talking Heads – Crosseyed And Painless)
(参考曲:Talking Heads – Life During Wartime)
ギターのミニマルなリフやアフリカ調のリズムにしっかりとリスペクトを感じる。それでいてアイドルソングにちゃんとなっている。これは発明。
ライブ動画なのだが、イントロのめちゃくちゃトーキング・ヘッズなところで観客がMIX打ってるのめちゃくちゃ面白いな。メンバーの踊りがちゃんと本家デヴィッド・バーンを意識している感じもGood。
ちなみに、この曲の収録された『TALKING HITS EP』のジャケットは完全にTalking Headsの『Remain In Light』のパロディだ。
(左:パロディ、右:本家)
ちなみに、パロディの方のジャケットに映るのは左上からZ順にあの(水色)、けちょん(紫)、ようなぴ(白)、しふぉん(赤)。覚えましたか。
サウンドのカッコよさももちろんなのだが、歌詞のほうもメンバーが自ら歌う部分を作詞したようだ。まるでHIP-HOP。ドープ。
アイドル×パワーポップ。ゆるめるモ! – 「あ!世界は広いすごい」
この曲「あ!世界は広いすごい」も『TALKING HITS EP』収録曲だが、こちらはまるでWeezerのようなパワーポップとなっている。
この辺が似ているだろうか。シンセの音が最高ですね。
歌詞のテーマは旅。力強いビートに前向きな歌詞が乗ることで、僕たちを勇気づけてくれるのだ。
作曲・編曲のオータケハヤトはROCK’A’TRENCH(ロッカトレンチ)のドラムだ。
ちなみに、プロデューサーの田家大知はこの「あ!世界は広いすごい」を、ウィーザーの元ベーシスト、マット・シャープがボーカルを務めるバンド「The Rentals(ザ・レンタルズ)」を意識したものだと語っている。
モーグ・シンセサイザーの音が良い。
プライマル・スクリーム。ゆるめるモ – 「モイモイ」
この曲、「モイモイ」はミニアルバム『ディスコサイケデリカ』に収録されている、グラム・ロック調の曲だ。
この『ディスコサイケデリカ』、ジャケットはプライマル・スクリーム(Primal Scream)の『スクリーマデリカ(Screamadelica)』のパロディである。この曲も少しプライマル・スクリームのようである。
ジャケットを比較してみよう。
(左:パロディ、右:本家)
ちなみに、パロディの方のジャケットに描かれているのは左上からZ順に、ようなぴ(白)、けちょん(紫)、しふぉん(赤)、あの(水色)。覚えましたか?
クラウト・ロック。ゆるめるモ – 「SWEET ESCAPE」
この曲は1st mini Album『New Escape Underground!』より、「SWEET ESCAPE」である。アイドルソングにしてなんと10分超え。
この曲は旧西ドイツのクラウト・ロック・バンド「ノイ!(NEU!)」をオマージュしたもの。ノイ!といえば「EDM界のビートルズ」ことクラフトワーク(Kraftwerk)のメンバーの派生バンドである。
上の曲が収録されたNEU!のアルバム『NEU!(ノイ!)』のジャケットは、見事に今作でもパロディされている。
プロデューサー、田家大知とは
ニューウェーブやパワーポップ、クラウトロックなど、ゆるめるモ!には非常に多種多様な古き良き? 音楽ジャンルが混在している。そんな彼女らを支えるのがゆるめるモ!のプロデューサー・田家大知である。
彼がとにかく音楽に詳しい。友達になりたい。
参考ゆるめるモ!は結成5年を経てどこへ向かう? プロデューサー田家大知に改めて訊く – Real Sound|リアルサウンド (外部リンク)
彼女らのアルバムにハシダカズマ(箱庭の室内楽)やハヤシヒロユキ(POLYSICS)、大森靖子などが参加するのもひとえに敏腕なプロデュースの賜物であろう。
最後に、最新アルバム『YOUTOPIA』からいくつか曲を紹介して終わろう。
現在YouTubeにある彼女らの公式MVで最も再生されているのが「サマーボカン」である。曲調はKANA-BOONやキュウソネコカミなどの邦ロックの類に聴こえるが、和楽器が巧みに使用されていたり、サビのドラムのアレンジなどにこだわりが感じられる。ちなみにサムネイルは左から、ようなぴ(白)、しふぉん(赤)、あの(水色)、けちょん(紫)。覚えましたか?
かっこよくないですか? その辺のロックバンドより断然ロックしている。
この曲「歩くの遅い犬」は2000年代初頭に活動していた日本のバンド「mooks」の曲のリメイクである、らしい(ネットに音源含め情報が全くない)。ギターボーカルは作ノ谷鎌栗。メンバー全員がドラムを叩くMVは圧巻である(音源ではあのが一部のギターを弾いている)。MV途中に入るわざとらしいモザイクに笑える。
音楽好きこそ聴くべきアイドル、ゆるめるモ!
いかがだっただろうか。ゆるめるモ!はアイドル音楽を敬遠している音楽マニアにこそ聴いてもらいたいアイドルであるということがおわかりいただけただろうか。
ということで、ゆるめるモ!、ぜひ聴いてみてね。Apple Musicでも聴けますよ。
おわり。
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